2003/10/18

日本経営工学会秋季大会

日本経営工学会秋季大会
日本経営工学会って、んーこれって何やってる学会?って学会の大会に来ている。

どんなもんだろと思って来てみると、思いの外におもしろい。かなり学際的な内容で、工場の生産管理システムのスケジューリング理論といった堅いのもあれば、ファミレスチェーンの人事評価方法の研究、情報処理の能力と、心理テストを組み合わせての適性評価等、心理学に近い領域の発表もあった。

もっとも、検定を行っていなかったり、心理テストと職業適性テストの双方で何の因子を測定しているのかの検討がなかったり、選択したテストが×××だったり等、なんだかなぁな面もあるんだけど、よい刺激を受けた大会だった。
(ってまだ終わってない)

よく知らない分野でかつ学際的な領域の学会ってすごくおもしろいもんだって
ことを思い出すことができました。次は、どこいこうかなぁ。

--つづき--
というわけで、家に帰ってきた。

んで、参加していて気になったことは、ほとんど男ばっか(をい)
。。。。。。。。ってことではなく、

発表スタイルとかスキルが、心理学系の学会と違うなぁってことだ。
ビジネス系の学会ではあるのだけど、発表者のほとんどが院生か
大学の先生ばかりで、民間企業の人が極めて少なく、心理学系の
学会と、こういった面ではあまり変わらないように思う。
で、何が違うかというと、

1) プレゼンテーションスキル
 (1) 経営工学会の発表者
     はっきりとした言葉で、わかりやすい表現を使い、
     用意したスライドの大部分を説明し、きっかり制限時間内に納める
     人が多い
 (2) ×××心理学会の発表者
     けっこうもごもごとしゃべる人が多く、あまり一般的でない用語を
     説明なしで使う、時間がないからスライドをどんどんとばし、
     制限時間に収まらない

ってのがまず気になる。
おそらく、指導教官が企業とのつきあいが長いため、企業内で行われる
プレゼンテーションの仕方を踏襲し、学生をきっちり教育しているから
だろう。

では、経営心理学会の発表の方がいいのかってゆーと、そうでもない。

2) 研究内容および周辺領域の知識と理解
 (1) 経営工学会の学生(院生)と思われる発表者
     一般的な言葉で質問されても、質問の内容を理解できない。
     (見かねて、司会者か指導教官が助け船を出す)
     レジュメにあることは答えられるが、研究対象に関連した
     他の研究やアプローチについて質問されると答えられない
 (2) ×××心理学会の学生(院生)と思われる発表者
     一般的な言葉で質問されたばあい、大抵の質問に対しては
     的確に答える。(そこまで考慮してませんでしたってのを含む)
     先行研究や、近接分野の研究や動向をチェックしていて、
     それなりの回答をする。

といった印象を受けた。
この差は何から生じるのか、不思議に思い、ちょっと考えてみた。
あくまでも、思いつきであるが、以下の仮説はアリではないだろうか?
×××心理学会などの非ビジネス系学会の学生発表者の場合、多くは大学にしか就職口がなく、研究内容に対して真剣に取り組んでいる。
しかしながら、ビジネス系学会の学生発表者には、民間企業に就職するというキャリアパスがあり、指導教官の指導に従って、深く考えずに研究を進めている。
あまりにも身も蓋もない仮説だが、正直こんな印象を受けた。

では、どちらがいいのか?って究極の選択だが、私は非ビジネス系の発表者の方をとりたい。プレゼンスキルは練習を積みさえすれば、だれでもある程度はなんとかなるが、研究に対する態度を醸成するのは大変だからである。

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